
Architects Office
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What
鴨川計画
DOMEHOUSE

What
まるで大空jから舞い降りたように
地面を離れ、空中に住まう。
象徴的フォルム。
ドームハウスつくりの原点
少年のころから隠れ家を持ちたかった。
大自然の中に、誰に断るでもなく、自分だけの小さな隠れ家。
梢の上にこっそりと住みかを造る。
風に揺られれば身を任せ、
朝には小鳥のさえずりと共に目を覚ます。
そうだ、ツリーハウスを造ろう!
どこかの国有林に適当な木を見つけても良かったかもしれない。
永住するはずはないし、不法占拠とは言えないのではないか。
何しろ地面を離れているのだから。
しかし、少年も今では分別もついた。
そんなことはままならないだろう。
そうして、山中に土地を求め、最も合理的なシェルターとして
DOMEHOUSEを設計することになった。
必要なことは自然を愛すること。
そしてやはり最高のものを造りたい。
宇宙を形取るような幾何学による構成。
バックミンスターフーラー博士のの美しい理論。
できるだけプリミティブなものにしたい。

未だ誰も見たことない形 これは何でしょう?

このドームハウスは木製の三角パネルを組み合わせて作る。
特徴は大きな庇のついた窓を持っていること。この異形の丸い上部構造を基壇の上に設置する。
ドームハウスは耐える形である。暑さ、寒さ、暴風雨、夏の紫外線に耐える。そしてつかぬ間の好天には、オープンデッキに出て自然を楽しむ。
このドームハウスは三角パネルで構成される極めて強靭な球状が原型となる。その球状構造体の上部の半分を大円に沿って切り取り、フラットな基壇の上に設けたものである。力学的に非常に正しいと言える。
しかしこのドームハウスの特徴である大きな庇(ひさし)が、このドームを単なる幾何学的ドームから、人の住まうドームハウスに変貌させる。この人の住まうための特徴的な部位の存在が、測候所の単なるドームとの決定的な違いである。大きな庇、大きな窓、開放的なテラスを持つことが、ここでの人の生活の快適性を保証している。
ドームの直径は約6.5mである。ドームハウスとしては中型。木製パネル構造として適正サイズである。

CGでドームハウスを回転させてみると、このドームハウスの構成が立体的にどのようになっているのかよくわかる。一般にドームハウスとは球形で特に軸線はないが、このドームハウスは南北に軸線が通っている。
また、このドームハウスは球形状の上側の半分であり、球形状の大円部で基壇に乗っているのがわかる。最も安定した形状で基壇に接している。
これは実は大切なことで、三角パネルのパネル割りがきれいに理論的に割られていてその面が大円面で水平になっているという、美しい幾何学が展開されていることの表れである。このポイントが大きく評価される。
(他の割り方ではこのような形状のドームハウスは生まれない)
ドームハウスを回転させてみる。

2階建てのドームハウス。
これは少し大きい2階建てのドームハウスである。直径は約9mにもおよぶ。レンガ造りの基壇部には、台所、浴室などの水回りが収まり、十分に日常生活に耐える設備を備えることができる。全体の構成は、まず基壇部分があり、その上に2階建ての木製のドームが乗る形である。
大きく張り出したテラス。基壇の上にドームを乗せた姿は、幾何学のドームハウスにも関わらずどこかトラディショナルな雰囲気がある。多くの窓を持ち、良好な通気をはかり、寝室は宇宙船のような形状をしており、キッチンや浴室はトラディショナルである。

より大きなドームハウス。
より大きなドームハウスは、骨組みを木製ではなくスチール製にすることにより、実現が容易になる。軽々と広がる大空間の中に、モダンな生活空間が、何の障害もなく展開される。
例えばビルの屋上のペントハウス。ドームハウスである最も大きな理由は、強風にも強いことである。例えば超高層ビルの屋上にも設置できる。なにしろ富士山レーダーの構造でもあるのあから。